視力が1.5あった時代と眼鏡コンプ
小さい頃とても眼が良かった。正直世の中に何故こんなに眼鏡が多いのか不思議でならなかった。
両親も同じく目が良かったため、このままそれこそ死ぬまで目は良いままでいけるんじゃないかそう思っていた。
時は過ぎて高校生。ふと気づくと黒板が見づらくなっていた。
初めは疲れ目かと思っていたけど、気にしたら最後どうにも世界がぼやけて見える。 そのまま流れるように眼科へ。
視力を測ってみると 0.7と0.3になってしまっていた!(流れ出すコナンのテーマ)
その場で眼鏡を掛けさせてもらうと比喩表現なんかではなく世界がクリアに見えた。
ゆでガエルの理論*1ではないけど気づかない程に徐々に目が悪くなると本当に気付かない。
授業の時は使いましょうということで、ついに眼鏡を持つことになる。初めてだしこの時はとりあえず安いヤツを買った。
しかし僕はこれを頑なに着けようとしなかった。
当時世間にはイケてないオタク=眼鏡の風潮が当たり前のように鎮座していた気がする(完全な私感) 勿論イケメンお洒落眼鏡も数多くいた。メガネ男子が好きな女子もいた。
『眼鏡をかけたらオタクという訳ではないがイケてないオタクはおしなべて眼鏡である』
本当に世間がそうだったかは分からないが、そんな恐ろしい十分条件を少なくとも当時の僕は感じていた。
お洒落でもなく、眼鏡が似合うようなイケてる顔でもなかったので 少しでもモテたいと願う僕にとって眼鏡は呪いのアイテムだった。
結局生活に支障をきたすレベルでも無かったので高校生活は眼鏡を使うことなく幕を閉じた。
なお彼女は出来なかった。
眼鏡=ダサいという偏見が解けた瞬間
時は過ぎ、更に僕は目が悪くなっていった。
ゲームに没頭した大学時代、パソコンを一日中見続ける社会人生活。悪くならないはずがない。
相変わらず眼鏡=イケてないオタクという呪いに苛まれていた僕はコンタクトを日常的に使っていた。しかしコンタクトによる目の疲れと財布の寂しさから、ついに眼鏡に戻ることになる。
せめて良いものをと百貨店で5万円を超える眼鏡を買った。
これ以上ないと思えるお洒落なものを。
初めて眼鏡での出勤。なんて言われるか不安でしょうがない。
果たしてその反応は…
「あ、メガネにしたの?」
存外に薄かった。仕事はいつも通り進み、同じ部署の各人に同じような言葉をかけられつつその日は終わった。
その後会社の飲み会で眼鏡の事で先輩からメガネの事でこんな事を言われた。
「なんか頭良さそうに見えるようになったね!」
あくまでも「良さそう」なので実際は良くないところが辛いとこだが
存外に似合っているとの評価を受け、心がすっとなった。呪いが解けた瞬間だった。
それから僕はどこに行くにも眼鏡をかけ、それとなく知的な雰囲気()を醸し出し闊歩している。
呪いのアイテムは呪いさえ解ければ強力なアイテムになる。それは各RPGがすでに証明していることだ。
眼鏡はイメージを良くも悪くも大きく変える
眼鏡はその人の印象を大きく変える。というかあだ名がメガネという人もいる位、一番影響力が強いファッションアイテムと言える。
サンドウィッチマンの伊達ちゃんだって眼鏡をかけているとイカツイおじさんだけどメガネを取るとやたら可愛くなる。
良いものにするか悪いものにするかは結局自分次第だ。
2018年。もう眼鏡にネガティブなイメージを持っている人は数少ないかもしれない。
しかし少数ではあるが眼鏡コンプに未だ罹患している人もいるはずだ。そんな人には最後にこう伝えたい。
眼鏡ってカッコ良いよね!
*1:カエルを熱湯に入れるとすぐ逃げてしまうが、冷水に入れて徐々に煮立たせると気付かず茹であがってしまうというヤツ