たいぎいブログ

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緊急地震速報は何故誤報が起きたのか?警報と予報の違いとは?調べてみた


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気象庁:緊急地震速報「東京湾で震度7」15秒後取り消し - 毎日新聞

news.yahoo.co.jp

本日17時9分頃東京湾を震源とするマグニチュード9.1の最大震度7の地震が発生したと一部アプリの速報で流れ、電車が止まるなど一時大騒ぎに。

結果的に誤報であり、幸いに何も起こらなかったわけですが、

今回なぜこのような事態になったのかとても気になったので調べてみました。

 

・緊急地震速報は実のところ二種類ある

www.data.jma.go.jp

全く知らなかったのですが緊急地震速報には大きく分けて2種類

・緊急地震速報(警報)
・緊急地震速報(予報)

があるそう。

これらはそれぞれ発生条件や内容が大きく異なっていて

 
・緊急地震速報(警報)

①条件

 地震波が2点以上の地震観測点で観測され、最大震度が5弱以上と予想された場合に発表する。

②内容

・地震の発生時刻、発生場所(震源)の推定値、地震発生場所の震央地名・強い揺れ(震度5弱以上)が予想される地域及び震度4が予想される地域名(全国を約200地域に分割)

 

・緊急地震速報(予報)

①条件

 気象庁の多機能型地震計設置のいずれかの観測点において、P波またはS波の振幅が100ガル以上となった場合。地震計で観測された地震波を解析した結果、震源・マグニチュード・各地の予測震度が求まり、そのマグニチュードが3.5以上、または最大予測震度が3以上である場合。 

②内容

 地震の発生時刻、地震の発生場所(震源)の推定値・地震の規模(マグニチュード)の推定値

・予測される最大震度が震度3以下のときは、 

-予測される揺れの大きさの最大(最大予測震度)

・予測される最大震度が震度4以上のときは、地域名に加えて 

-震度4以上と予測される地域の揺れの大きさ(震度)の予測値(予測震度) 

-その地域への大きな揺れ(主要動)の到達時刻の予測値(主要動到達予測時刻)

 

と色々違うのが分かります。

じゃあ僕ら一般市民にとって何が変わってくるの?どっちも緊急地震速報なら同じでしょ!!

となりそうなんですが、

種類によって配信方法が全く違います。

www.data.jma.go.jp

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気象庁|緊急地震速報|緊急地震速報の受信端末

所謂僕たちが思い描く、テレビやスマホからいやな音が鳴り響く速報がありますね。

これは緊急地震速報(警報)。

前述の内容を見てもわかる通り、緊急性の高いものになります。

 

テレビやスマホからの緊急地震速報は緊急地震速報(警報)しか反応しないようになっています。

 

 

そして今回大騒ぎになったのは緊急地震速報(警報)ではなく、緊急地震速報(予報)の方。

こちらの方は逆にテレビやスマホでは速報として配信されません。

 

地震動の予報業務許可事業者と呼ばれる業者等が制作した機械や、アプリなどによって配信されます。

スマホアプリのゆれくるコール等がこれの良い例ですね。

ゆれくるコールを制作したアールシーソリューション(株)もこの予報業務許可業者の一つです。

気象庁 | 予報業務の許可事業者一覧(地震動)

予報業務許可事業者は緊急地震速報(警報)と(予報)の両方を配信しています。

 

なので今回の地震速報ではスマホやテレビなどでは配信されず

音が鳴り響くこともなかったという訳らしい。

 

 ・今回の誤報はなぜ起きたのか。

予報と警報の違いについて紹介したところでいよいよ本題です。

何故誤報が発生したのか。推測するよりも気象庁の発表を見た方が速いですね。

コチラです。

http://www.data.jma.go.jp/svd/eew/data/nc/oshirase/20160801.pdf

 

今回の誤報についてまとめられています。

これを見ると今回の原因として

「緊急地震速報に活用している防災科学技術研究所の富津観測点
のデータに大きなノイズが記録されたため」

とあります。

じゃあそのノイズの原因はなんなんだ!ということですが

 

誤報の原因としては

・落雷

・地震ではない地面の揺れ(ノイズ)

・観測点側機器の障害(機器ノイズ)

・島しょ部における微小な地震

・付近工事によるノイズ

等がありノイズの原因としても考えられることは色々ある様子。

今回の誤報も落雷が原因ではないかという事で気象庁で調査がなされているらしいです。

 

しかしながら今回のように「予報」は誤報である事がたまにあり、

その際は「キャンセル報」という訂正する内容がすぐに追って配信されます。

http://www.jma.go.jp/jma/press/0902/06a/0901EEW.pdf

平成21年1月のデータではその月に43回地震があり、キャンセル報も2回出ています。

キャンセル報はそこまで珍しくないことが分かります。

 このキャンセル報が予報業務許可事業者の方で上手く処理できず配信されてしまったのが

誤報のもう一つの原因になっていた様子。

 

今回の誤報はマグニチュード9.1の最大震度7の地震というとてつもない地震速報でした。

先ほどの緊急地震速報(警報)の条件を軽く満たすやんけ!とも思う方もいるかと思います。

緊急地震速報(警報)については

このようなノイズによる発信を回避するため、2点以上の観測点で揺れを観測した場合に発表することとしており、今回、

緊急地震速報(警報)は発表しておりません。

 

なので緊急地震速報(警報)にはならなかったわけなんですね。

 

・まとめ

 以上気象庁のHPを元に今回の誤報について調べた結果でした。

今回の誤報を教訓として、再度地震の恐怖を理解し対策する良い機会かもしれません。

とはいえこのような誤報は心臓にも悪いですし、これからは本当の地震共々起こる事お無いように祈るばかりです。

 

今回の調べた結果については僕自身専門家でも何でもないので間違いなどが発生している可能性があります。

また、間違い等ご指摘がありましたら是非コメント頂けると幸いです。