一昨日こんなニュースが世間をちょっと騒がせました。
名古屋市が全国の大都市に住む人に都市ブランドイメージを調査した結果、最も行きたくない街が名古屋だと結論付けられてしまったという話。
記事だとデータの一部しか載っていないのですが名古屋市のHPに詳しい調査結果が載っています。
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/cmsfiles/contents/0000084/84816/chousakekka.pdf
データが沢山あって一気に把握しづらいので1つ1つ見ていきましょう。
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/cmsfiles/contents/0000084/84816/chousakekka.pdf
シビックプライド(愛着、誇り、推奨)について。
自分が住む都市への買い物・遊びを友人や知人に勧められるかというデータ。
愛着、誇りに関しては低水準ではあるものの大阪市など更に低い都市もありそんなに目立たない。
問題は推奨の欄。
なにこれめっちゃ低い。
ただこれに関しては正直ちょっと分かる。
以前僕も名古屋に住んでいた時期があってトータルで数年近く住んでいましたが
ある程度住んでいると昔の友人等から
「今度名古屋行くんだけどなんかオススメない??」
と連絡が来ることがある。
この質問
めっちゃ困る
めっちゃ困る。
東京だったらディズニー浅草スカイツリーお台場東京タワー買い物。
大阪だったらUSJたこ焼きお好み焼きてっちりよしもと。
京都だったら有名な寺や神社が腐るほどある。
じゃあ名古屋だったら…?
名古屋だったら…?????
オススメしたいものは沢山。
グルメは味が濃いものも多いけど美味い。と思う。面白いゲテモノも多い。
水族館も動物園も城もレジャー施設もある。
案内出来るものは色々あるので 僕はいつもこんな風に案内していた。
「オススメはやっぱり食べるとこかなー。有名どころだと味噌カツなら矢場とん、味噌煮込みうどんなら山本屋、手羽先なら風来坊か山ちゃん、ひつまぶしなら蓬莱軒、きしめんなら新幹線のホームで食っとけ。 もし夜行バスとか一泊するならモーニング。コメダもいいけど色々な有名どこがあるから調べてみると良いかも。 あとは登頂。マウンテンで甘口バナナスパが食べられれば一人前の名古屋民になれるよ。」
『…遊ぶとこはないの???』
「遊ぶとこなら名古屋港水族館はイルカショーのクオリティ高いし、東山動物園行けばめっちゃコアラいる。名古屋市科学館のプラネタリウムは日本最大級だし理系にはたまらんぞ。名古屋城は中にエレベーターがあってよく分からないけど面白いよ。ちょっと名古屋から離れるけど国宝犬山城もある。明治村も近いし中々いい」
『そっかーありがとう』
後日SNSを見るぼく。
アイツ…ナガシマスパーランド行きやがった…
名古屋には良いものが沢山ある。
しかしながら絶対的なオススメ、というかブランドがない。
レジャー施設で言えばリトルワールドはディズニーやUSJに来場者数など到底及ばないし
食べ物もそれこそ福岡のとんこつラーメンのような圧倒的なブランドには及ばない。
これは次のデータにも表れている。
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/cmsfiles/contents/0000084/84816/chousakekka.pdf
これは訪問意向(各都市に遊び・買い物に行きたいと思うか?) に関してのデータ。
ネットプロモータースコアというのは
『〇〇を××したいと思いますか?』 という質問に対し0〜10点で評価してもらう。
その後その評価で
9〜10点→推奨者
8〜7点→中立
6〜0点→批判者
と分け推奨者の割合と批判者の割合の差をポイントとする。
式にするとこんな感じ。
ポイント=推奨者の割合−批判者の割合
より推奨者が多く批判者が少ないほどポイントが高まる調査方法らしい。
詳しくないのでもっと知りたい人はこちらをどうぞ。
ちなみに今回だと推奨者が8〜10点 で批判者が0〜4点になっているので比較的プラスに出やすくなっている。
他都市との比較がメインなのでポイントの値は問題ではない。
が。
問題は相対的に見たとき。
例えば1位の京都市は37.6。 つまり最低でも40%近くは行きたいと思う推奨者がいる。
では名古屋はいくつだっただろうか。
1.4
1.4。
批判者が多すぎるのか、推奨者が少なすぎるのか、それとも中立がほぼ全てなのか
原因は分からない。ただひとつ言えるのは
ぶっちぎりで名古屋に行きたい人が少ないってこと。
そして第三のグラフ。
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/cmsfiles/contents/0000084/84816/chousakekka.pdf
8都市で最も魅力を感じる都市と、魅力に欠ける都市を1つだけ選んだアンケート結果。
1つだけなのでそれぞれの割合を全てを足すと100%になる。
これを見ると名古屋市は魅力に感じる都市として3.0。
魅力に欠ける都市として30.1。
つまり 全国8都市(名古屋市含む)に住む人の内
名古屋市を最も魅力的に思う人が100人中3人。
名古屋市を最も魅力に欠けると思う人が 100人中30人もいることになる。
1都市一律418人で調査しているので
名古屋市に住む人だけでも被調査人数全体の12.5%いるというのにこの結果である。
これは河村市長も凹む。
更に追い討ちを掛けよう。
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/cmsfiles/contents/0000084/84816/chousakekka.pdf
これは対象を各都市に分けたときにそれぞれ最も魅力を感じる都市の割合のグラフ。
名古屋市に住む人で名古屋が最も魅力だと思う人の割合は15.8%
この数値自体も他都市と比べて低く最下位なのだけど、
これと調査全体の内の名古屋市の割合を掛けると、より面白く悲しい結果が分かる。
八都市一律の調査人数なので全体における名古屋市民の割合は12.5%
そして名古屋市民の中で名古屋が最も魅力だと思う人の割合が15.8%
全体における名古屋を最も魅力に思う名古屋市民の割合は
100×0.125×.158=1.975となるので
名古屋市民がわずか3%の内の約2%を占める。
お気付きだろうか。
名古屋市民以外で名古屋市が最も魅力的だと感じる人は約1%だということに。
どんどん行こう。
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/cmsfiles/contents/0000084/84816/chousakekka.pdf
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/cmsfiles/contents/0000084/84816/chousakekka.pdf
このデータは名古屋に買い物や遊びに来たとき体験したいこと、
および名古屋と聞いて連想するコンテンツの調査結果。
後半について特に名古屋市民と全国で認識に乖離があることが分かる。
自分たちが思っているほど世間は名古屋について知らないということだ。
ついに最後のデータ。
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/cmsfiles/contents/0000084/84816/chousakekka.pdf
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/cmsfiles/contents/0000084/84816/chousakekka.pdf
名古屋のイメージとして連想できること・できないことについてまとめてある。
これに関してはある程度納得。
自分が住んでいるところなのだから
名古屋市民に限れば「そう思う」の割合が増えるのは当たり前と言える。
夏が蒸し暑いという項目があることにちょっと笑ってしまった自分が悔しい。
ただ名古屋市民なのに6.7%も夏が蒸し暑くないと思っている人がいるのは信じられない。
真っ昼間の栄なんて下手したら灼け死ぬレベルだと思う。
そして何故か半数以上が名古屋の水が美味いと思っているらしい。
田舎から都会に出た僕からすると
間違いなくクソマズイ。
まとめ
これでデータは以上でした。
いかがだったでしょうか。
様々なデータがあって、住んでた身としても中々ショックでした。
ただそれでも僕は名古屋が好きです。
夏暑いくせに冬も長くて春秋がないしやたらセミが出没するし金の〇〇の名前がついた商品が多いし運転も荒いけど
賃貸も物価も安くて色々美味しくてどこにでも行きやすい名古屋が好きです。
2017年にはレゴランドも出来るそうですし、名古屋駅再開発もあるようです。
ぜ、絶対に東京になんかストロー現象されないんだから!////